Young Yakuza
Young Yakuza
2008年/フランス/監督: ジャン=ピエール・リモザン/出演: 熊谷正敏 ワタナベナオキ
美の国は道徳の世界より広大である
外国人が日本を撮るドキュメンタリーは映像がきれいなので好きです。
好きですが、内容はどうしてもヤクザとかそういうのばっかりです。
ヤクザから監督に映画を撮って欲しいと依頼があって、それから、監督と組長が内容を話し合って、練って作ってるから、闇な部分は出てこないし、セリフもカメラワークもかなり練られてるのがわかるぐらいです。唐突に名言を言い出したりするので。
でも、宣伝なはずなのに、かなりネガティブな内容になってて、まず、タイトルにもなってる、新入りの主人公は中盤で辞めて逃げちゃうし、次に主人公になった秘書も、暴行で逮捕されて退場するし、そうして、どんどんメンバーが減って組長は苦しむし、しかも、何かやらかしたみたいで、幹部からヒラに降格されちゃうし、いいことが無い。
その一方で、ラストでは解体業者になった主人公が登場して、笑顔で、辞めて良かったとか言ってる。
内容は、主人公が生活を送る場面と、組長が語る場面と、たまに挟まれる謎のヒップホップです。
ドキュメンタリーだからしょうがないんだけど、途中で主人公が消えて、流れを見失ってる感じなのは残念です。
冒頭、母親が、悪さばかりしてて手に負えない無職の息子をどうかしてほしい、とヤクザに相談する場面から始まるのですが、お母さん、なんでヤクザにコネがあるんですか?
いかにもヤクザっぽいメガネを掛けていたり、実話ナックルズを読んだりするのがベタでおもしろいと思いました。
「先代の組長はセンスが良かったんですよ~」と言ってタンスから出す服も、ベタなヤンキーみたいな、そっちの世界ではかっこいい扱いなんだろうなという、紫の服でおもしろかったです。
普通に主婦がおしゃべりして盛り上がってる場面でも、内容が刑務所の面会の話なのが怖いです。
みんな出身中学が同じとか言ってるし、床屋は「僕が20のときは暴走族だったんだよ〜」とか言うし、武蔵小山って怖いですね。
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